書 名60年代ポップ少年
著 編亀和田武
協 力
出 版小学館
発行日2016年10月17日
発行地東京
定 価1650
たてcm19
よこcm13
備考
ISBN978-4-09-388471-6
内容
[目次]
春の雪は学生食堂とキャビアの呪いなのか。
十月、たそげれのバリケード。気がつくと、たった一人だ。
一九六〇年、ネギの町で初めてポップと出会った。
ひとりぼっちのツイストと暴力教室。
漣健児と「ミュージック・ライフ」の時代。
キューバ危機だけど、早く早くお便りネ。
放課後だけはファイティング原田のように。
人気投票と「下を向いて歩こう」というマイナー嗜好癖。
SFマガジンと馬込銀座の本屋で出会った。
僕は悲しき少年兵だったのか。
アイビー小僧から熱帯画家になった福田くん。
僕に貸本マンガと永島慎二を教えてくれた小柳くん。
新宿風月堂でお喋りしていたら、二人とも三流マンガ誌の編集者になっていた。
映画を観るならフランス映画だった、あの頃。
新宿と吉祥寺。高校生の街歩きは危険がいっぱい。
躯という字に少年の妄想はさらに拡がる。
いじけて、すねて、ボートだけを漕いでいた。
ジャズを聴くならジャズ喫茶。渋谷DUETと京都しあんくれーる。
最果ての街、稚内のジャズ喫茶にいた少年兵たち。
ビートルズ来日。あのとき日本武道館の楽屋口で何があったのか。
「詩を書く少年」と石原慎太郎。
ライム麦畑の劣等生と「インチキ野郎」。
異端の文学者が耽美スターになった日。
六本木・野獣会よりも渋谷・一の日会だよ。
ヨコジュン、鏡明、そして牧村光夫。一の日会のBNFたち。
そうか、私は「宇宙気流」と「宇宙塵」に育てられた少年だったのか。
捕物帖とノストラダムスの正体も牧村さんが教えてくれた。
史上最大の台風が襲来した夜、横浜の街をさまよう。
ピンク映画と大型台風の翌日は、もっと大変。
ベトナムから遠く離れて、下北沢スズナリ横町で。
週末フーテンの夏から、政治の秋へ。
叛乱の季節。モヒカン模様のメットが夜空に映えた。
一九六八年。少女と新宿米タン阻止の初夏。
千鳥ヶ淵のボートとコーヒーだけは爽やかだった、あの年の夏。
八月はソ連大使館へのデモ。九月は山口文憲と出会って、ジュリーは大忙し。
予備校のそば代値上げ粉砕と絵画館前のデートに明け暮れた秋。
まだ青かった俺たち予備校生と、ドイツ映画『橋』の記憶。
東大闘争なんて興味ねえよ。ガキの頃からマイナー文化で育った俺だ。
機動隊と野次馬と好色漢。六八年十月、新宿の奇妙な一夜。
更級日記の少女が絵画館前から消えた。
新宿喫茶伝説。永山則夫と北野武、中上健次が一緒にいた店の実像。
三億円事件なんて関係ない。冴えない深夜喫茶が神話になった。
反戦高協の少女が浮かべた笑顔と、誰もが読んだ奥浩平の遺稿集。
白いヘルメットの愛らしい少女が去っていく。
新宿フォークゲリラと、忘れられない二人の少年たち。
吉本隆明はね、思想だけじゃない。あの顔と喋りがいいんだよ。
一九六九年夏の脱走兵ブルース。
倉橋由美子のトンデモ小説から69年の記憶がよみがえる。
警察無線傍受、逃走、そして郵便局襲撃へ。
六九年十一月、郵便局の呪いが、いまも私にとりついている。
一九七〇年、春。「あしたのジョー」と4・28沖縄デー、そして内ゲバ。
スカラ座で観た『イージー・ライダー』と、2Fの雀荘スカラで費やした膨大な時間。

あとがき
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