書 名二階の住人とその時代 転形期のサブカルチャー私史
著 編大塚英志
協 力
出 版[発行]星海社 [発売]講談社
発行日2016年4月25日
発行地東京
定 価1400
たてcm18
よこcm11
備考
ISBN978-4-06-138584-9
星海社新書79
内容
[目次]
第1章 そもそも「徳間書店の二階」とはどういう場所だったのか
『コクリコ坂』に出てくるビル
三流エロ劇画と「ニューウェーブ」の頃
フィルムを「切り出す」という批評
「峠あかね」をやれといった校絛満

第2章 『アサヒ芸能』とサブカルチャーの時代
『アサヒ芸能』と村山知義
「カレーライス値上げ闘争」と「リンチ」
「子ども調査研究所」に集まった人々

第3章 徳間康快と戦時下のアヴァンギャルド
今村太平『漫画映画論』と真善美社
『アサヒ芸能』の特派記者たち
『アニメージュ』初代編集長尾形英夫の『アサ芸』時代
尾形英夫と早すぎた『Hanako』

第4章 歴史書編集者・校絛満の「歴史的」な仕事
『COM』と「マンガ」「まんが」「コミック」
『COM』から「まんが専門誌」へ
雄山閣出身校絛満、手塚番となる
学術書として「コミックス」を編集する

第5章 劇画誌編集としての鈴木敏夫
『コミック&コミック』と「東映」映画の時代
劇画はエイゼンシュテインの劣化版か
『テレビランド』と「政治の季節」を過ぎた人々
三人の「スズキ」さん
まんが編集者鈴木敏夫、『ダンガードA』のコミカライズをつくる

第6章 そうだ、西崎義展に一度だけ会ったのだった
全ては『ロマンアルバム「ヤマト」』から始まる
「マサヨシさん」とファミコン誌
筑波大学生寮の新入生の部屋には『ヤマト』のポスターがあった
『ヤマト』特攻場面にすすり泣く

第7章 『宇宙戦艦ヤマト』と「歴史的」でなかったぼくたち
『ヤマト』の時代・連合赤軍の時代
『ヤマト』が「おたく」をつくったのかもしれない
元ネタは「あの戦争」か「西遊記」か
誰が『ヤマト』にナチスドイツを「引用」したのか

第8章 『アニメージュ』は「三人の女子高生」から始まった
時給四五〇円月収三〇万円の謎
『アニメージュ』の編集方針は「頭のいい子が読む本」「高級な本」
鈴木敏夫「女子高生三人」の話を聞く

第9章 最初の<おたく>たちと「リスト」と「上映会」の日々
「上映会」で東映アニメを見る
16ミリの映写技術の資格
スタッフロールを記録する情熱

第10章 「ファンたち」の血脈
『レインボー戦隊ロビン』ファンクラブの女子たち
「特撮ファン」たちは特撮を語る新しい批評を探す
『怪獣倶楽部』誕生前夜

第11章 「アニメ誌編集の作法」を創った人たちがいた
「おたく」たちの「編集する」という欲望
大伴昌司の弟子たち
テレビと同じ画面を本で見せる

第12章 「橋本名人」が二階の住人だった頃
テニスサークル出身の「二階の住人」
アニメをどうしたら理解してもらえるだろう
全てが宝物だから全てを載せる

第13章 「ガンプラ」はいかにして生まれたか
「住人」たちの仕事を一つの呼び名に収めることは難しい
「二階の住人」、「ガンプラ」CMをつくる
『ガンダム』の中に「世界観」を見出す
「世界」の細部を埋める仕事

第14章 そもそもぼくはいかにして「二階」にただりついたか
「引き揚げ住宅」からサブカルチャーへ
石森章太郎に「ネームの見方」を教わる

第15章 尾形英夫、アニメーターにまんがを描かせる
大日本印刷から校正と『吾妻ひでお』同人誌が届いた頃
作家主義のメディアミックス
尾形英夫、金田伊功にまんがを描かせる

第16章 浪花愛と「アニパロ」の誕生の頃
「猫」と「アニパロ」と『シャア猫のこと』
『アニメージュ』は『キネ旬』か『スターログ』か
「一瞬」を残せる雑誌をつくりたい

第17章 シャアのシャワーシーン、そして『アニメージュ』と『ガンダム』の蜜月
『ガンダム』劇場版上映時間は一〇時間半必要だ
シャワーシーンで一ページ

第18章 安彦良和はアイドルである。しかし…
劇場公開と『アニメージュ』の『ガンダム』離れ
金田伊功の『999』の表紙
宮崎駿、『アニメージュ』にインタビュー初登場する
『ロマンアルバム』は「ファンクラブ」を殺したか

第19章 『アニメージュ』、宮崎駿に「転向」する
「宮崎駿は作家である」
宮崎駿特集号返品率五〇%
高畑勲は宮崎駿をどう論じたか

第20章 池田憲章はアニメーションを語ることばをつくらなくてはいけないと考える
「二階の住人」とアニメファンの世代交代
世代の文化としてのアニメを語りたい
井上伸一郎、『ガンダム』を「ニューアカ」で論じる
いかに金田伊功を語るか
まず「社員」編集者を説得する

第21章 「ロリコンブーム」と宮崎駿の白娘萌え
「ぼくとクラリス愛のアルバム」
「仮想のアイドル」たちの時代へ

第22章 『ヤマト』の「終わり」と金田チルドレンの出現
語り尽くされた『ガンダム』
『ヤマト』の「終わり」の中で
「マニュアル」化するアニメファン
金田チルドレンの登場

第23章 テレビアニメを見て育った人がテレビアニメをつくる
「ラノベ」の発生と『ふくやまジックヴック』
アニメブームで何が変わったか
角川アニメの登場

第24章 押井『ルパン』と教養化するアニメーション
『ビューティフル・ドリーマー』と閉じた日常
幻の押井『ルパン』と『ルパン』幻想のない世代
「古典」アニメへの回帰

第25章 二階の「正社員」たちは「マスコミ志願」だった
セルフ出版のこと
「二階」の正社員たち
「血の濃い人」への距離感
「二階」の「プロの編集者」たち

第26章 「暴走アニメーター」とは何者だったのか
安彦・富野の「距離」
大手プロダクションの経験のないアニメーターたち
「フリー」という生き方と押井守の批判

第27章 庵野秀明には「住む家」はなかったが「居場所」があった
いつから来れるんだ、明日から来れないの?
「上映会文化」の地・大阪に集う
「コミュ」をつくろう

第28章 データ原口のデータベースな生き方
データ原口『アニメージュ』にデータ連載を始める
「怪獣図鑑」は「リスト」である
夜六、七時台は家にいなくてはいけない
『サザエさん』スタッフにも「金田伊功」はいる

第29章 そしてみんな角川に行った…わけではなかった
角川書店と「二階」を去る人々
「おたく」をヘッドハンティングする角川
「三本つくる」はずが五本に
「二階」は「友引町」だったのか

あとがき
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