書 名密やかな教育 <やおい・ボーイズラブ>前史
著 編石田美紀
協 力
出 版洛北出版
発行日2008年11月8日
発行地京都市
定 価2600
たてcm20
よこcm14
備考
ISBN978-4-903127-08-8
内容
[目次]
第1章 革命が頓挫したあとの「少女マンガ革命」
マンガという新たな<教養>
「少女マンガ」という驚き
モノローグが露にする内面―竹宮惠子「サンルームにて(雪と星と天使と)」(1970年)
内的ヴィジョンの横溢
「少年愛」のために選ばれた表現スタイル
少女マンガ、ヘルマン・ヘッセと出会う
少年たちの世界―『車輪の下』、『デミアン』、『知と愛』
マンガと<文学>の軋轢―内面描写を巡って
目標としての「文学」
ヘッセの内面描写―具体的で可変的なイメージ
ヘッセから離れて―「エロティシズム」と「美」
それを「少年愛」と名づけたこと―「少年を愛すること」なのか、それとも「少年が愛すること」なのか
稲垣足穂『少年愛の美学』―少女マンガにおける「少年愛」の起源
からっぽにされた「少年を愛する主体」
「少年が愛する様」を愛すること

第2章 ヨーロッパ、男性身体、戦後
憧れの土地
三島由紀夫という背中あわせの隣人
ふたつのヨーロッパ経験
肉体の発見―三島由紀夫のヨーロッパ体験(1952年)
男性身体の露出―少女マンガ革命以前
男の体で政治を語る―『血と薔薇』(1968-69年)
官能のヨーロッパ―異議申し立ての足場として
男の肉体の失墜―一九七〇年、『地獄に堕ちた勇者ども』と三島の死
少女マンガとヨーロッパ
ディテールの追求
空間の厚みを知ること―一九七二年のヨーロッパ旅行
リアリティと無想のアマルガム
政治から美へ

第3章 <文学>の場所で 栗本薫/中島梓の自己形成
「栗本薫」というペンネーム
「ぼく」という一人称―評論と実作の架橋
作者と主人公の一致とズレ―『ぼくらの時代』(1978年)
求められる「私」への抵抗
「エンターテインメント」を味方にして
「私小説」的ミステリ小説―「ぼくらのシリーズ」
理想の「私」をつくるための習作―「今西良シリーズ」
作家としての私

第4章 「耽美」という新しい<教養>の効能 雑誌『JUNE』という場
一九七八年、『Comic JUN』創刊
「耽美」というコンセプト
七〇年代サブカルチャーの総花としての「耽美」
少女たちへの教育装置としての「耽美」―「ジュスティーヌ・セリエ」作品
八〇年代、次世代創作者の育成(その1)―「ケーコタンのお絵描き教室」
八〇年代、次世代創作者の育成(その2)―「中島梓の小説道場」
『JUNE』発「耽美」小説と映画批評―石原郁子の仕事

おわらないおわりに

1 竹宮惠子インタヴュー 耽美は溺れるものではなく、するもの
2 増山法恵インタヴュー 少女マンガにおける「少年愛」の仕掛け人
3 佐川俊彦インタヴュー 文学と娯楽の間を行ったり、来たり
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