書 名ゲーム的リアリズムの誕生 動物化するポストモダン2
著 編東浩紀
協 力
出 版講談社
発行日2007年3月20日
発行地東京
定 価800
たてcm18
よこcm11
備考
ISBN978-4-06-149883-9
講談社現代新書1883
内容
[目次]
序章
ポストモダンとオタク/ポストモダンと物語/ポストモダンの世界をどう生きるか

第1章 理論
A 社会学
1 ライトノベル
二〇〇〇年代の「再発見」ブーム/ライトノベル≠「ジャンル小説」/ライトノベル的なもの
2 キャラクター1
キャラクターの媒体としてのライトノベル/自律化と共有財化/データベース/ライトノベルの本質
3 ポストモダン
ライトノベルの出現とポストモダンとポストモダニズムの違い
4 まんが・アニメ的リアリズム
現実の「写生」から虚構の「写生」へ
5 想像力の環境
コミュニケーションの基盤としてのリアリズム/二つのリアリズムの基盤
6 二環境化
「文学のポストモダン化」の意味するもの/文学の二つの環境/キャラクター小説の可能性/循環的な物語生成

B 文学 1
7 現実
純文学を現実を知るために読む時代/「新しい現実」に触れる「新しい文学」という読み方/本書で考える「文学的な可能性」とは
8 私小説
「現実」と「私」の発見/まんが・アニメ的リアリズムの歴史的意味
9 まんが記号説
マンガの持つ記号的-身体的両義性
10 半透明性
キャラクター小説の言葉/セカイ系の想像力を支える「半透明」の言葉/キャラクター小説の隆盛は例外的な現象なのか
11 文学性
現実を言葉の半透明性を利用して描く/仮構を通してこそ描ける現実

C メディア
12 「ゲームのような小説」
小説ならではの問題とは/ライトノベルの起源を巡る議論/『ロードス島戦記』登場の意味
13 ゲーム
大塚の「ゲームのような小説」に対する低い評価/ゲームは死を描けるか
14 キャラクター2
死の問題を巡る大塚の議論への疑問/メタ物語的な想像力の拡散/キャラクターとはゲーム的な存在/キャラクター小説はメタ物語性を必然的にもつ
15 「マンガのおばけ」
キャラクターとキャラ/キャラクターの両義性が含んでいたメタ物語性
16 ゲーム的リアリズム1
キャラクター小説固有の文学的な可能性/メタ物語的な想像力から生まれるリアリズム
17 コミュニケーション
「コンテンツ志向メディア」と「コミュニケーション志向メディア」/ユーザーとシステムのコミュニケーション/コミュニケーション志向メディアの生みだす物語/情報環境の変化と新しい物語

第2章 作品論
A キャラクター小説
1 環境分析
小説が読まれる環境の激変/環境分析的な読解
2 『All You Need Is Kill』
ループものの一作品/『All You』の二つの特徴/ゲームの比喩としての物語
3 ゲーム的リアリズム2
ゲームの経験の小説化/プレイヤー視点のリアリティ
4 死の表現
死の二重性/プレイヤーに血を流させること
5 構造的主題
環境分析による新しい読みの可能性/「プレイヤー」への強いメッセージ/主題の二重性

B 美少女ゲーム
6 美少女ゲーム
ゲーム的リアリズムの視点で読める小説群/美少女ゲームに注目する理由
7 小説のようなゲーム
プレイというより読書/『雫』の出現が消費の規則を変えた/キャラクター小説との鏡像関係
8 『ONE』
永遠の世界/『All You』との類似の戦略
9 メタ美少女ゲーム
環境の類似性に焦点をあてる/オタクの評論の欲望を刺激
10 『Ever17』
視点のトリック/視点の分裂を物語の再構築に利用/切り離された物語の外部と内部をシナリオで結び直す
11 『ひぐらしのなく頃に』
ゲーム的な世界観に基づき設計された作品/謎解きの欲望
12 感情のメタ物語的な詐術
ゲーム的リアリズムとメタ美少女ゲームの試み/ポストモダンな生を対象とした構造的主題/構造的に見いだされる作品の多様性/環境分析的な批評へ

C 文学 2
13 『九十九十九』
固有の分析という誤解を回避/純文学の領域で活躍/入れ子構造になった章構成/作品とその周りの状況への批評の試み
14 「メタミステリ」
清涼院のメタミステリを継承/ゲーム的リアリズムについての小説
15 プレイヤー視点の文学
タイムスリップの理由/三人の視点プレイヤーの登場/感情移入する主体の変化
16 世界を肯定すること
『九十九十九』における仕掛けの意味/現実と虚構の対立/現実と虚構の対立を無化する選択/選択したことへの自覚/ポストモダンにおける実存文学の可能性

付録
付録A 不純さに憑かれたミステリ―清涼院流水について
付録B 萌えの手前、不能性に止まること―『AIR』について

参考文献
あとがき
固有名索引
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